対応できる症状・疾患についておしりの調子がおかしいとき

診察の方法

脱肛する

肛門が折り返り脱出する状態をいいます。イボ痔、直腸脱、直腸ガン、直腸肛門部のポリープなどがあります。痛くないということで放置しがちですが、医師の正確な診断のもとに適切な治療を受ければ脱肛は治癒し快適な生活が保障されます。

でっぱなしで中に入らない

脱出したイボ痔、直腸が戻らなくなって起こります。まれに、直腸ガン、直腸ポリープによることがあります。脱出した組織が腐り大出血や激しい痛みを起こす事がありますので、速やかな治療が必要です。すぐに医師にご相談ください。

肛門のまわりからウミが出る

肛門の周りが腫れて激しく痛くなり、やがて腫れている所に穴があき、膿(ウミ)がでる場合は、痔ろうです。腫れている状態は、肛門周囲膿瘍と言いますが痔ろうと同じ病気です。痔ろう(肛門周囲膿瘍)の場合、外科的処置(手術)が必要である場合が多く、医師の診察が必要です。学会では、切開排膿のみで30%の痔ろうが完治するというデータが発表されていますが、現実には、ほとんどの痔ろうが完治しがたく再発しているのが実情です。当院では、シートン法を行っております。入院の必要はなく再発、括約筋不全などの合併症も少ない手術法なのでお悩みの方は是非ご来院ください。

おしりがじくじくする

「じくじくする」という訴えには、下着が汚れる場合としめっぽいという感じに分けられます。原因として、お尻が緩んでいる場合とイボ痔など肛門からの脱出病変による場合に分けられます。また、はっきりした病変がない場合もあり、マノメトリー検査を行い専門医による診断の必要があります。

おしりに何かできものがある

肛門の周囲、縁にしこりや硬い豆のようなものができる時は、痔ろう、血栓性外痔核、皮垂(皮膚のたるみ)などが考えられます。肛門の穴から出てくる場合は、イボ痔、肛門ポリープ、直腸ガン、直腸ポリープなどが考えられますが、素人判断は禁物です。肛門の診療に熟達した医師による診断が必要です。

おしりの中から粘液がでる

粘液に血液が混じる場合は、何処から出血しているのかを診断する必要があります。大腸がんであることがあり、医師の診断が必要です。透明の白い粘液がでる場合は、肛門部の病変(脱肛、直腸脱等)が考えられます。肛門部の正確な診断には、肛門診療に熟達した肛門科医の診断が必要です。

おしりのまわりにしこりがある

肛門のすぐ際にできる場合と少し離れた場所にしこりができる場合があります。前者では、血栓性外痔核・硬化した皮垂・悪性腫瘍などがあります。後者では、肛門周囲膿瘍・痔ろう・アテローム・毛包のう腫・膿皮症などが考えられます。

何かはさまった感じがする

直腸肛門部にイボ痔、直腸ガン、肛門ポリープ、直腸ガンなどがあるといつも便をはさんだような残便感を感じます。また、直腸に炎症があったり、肛門腺の出口に炎症があると強い残便感を感じます。正確な診断には、肛門科専門医の診断が必要です。